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信長の野望・新生 【のぶながのやぼう しんせい】 ジャンル 戦略シミュレーション 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4Windows(Steam) 開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2022年7月21日 定価 9,800円(税別) レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 なし ポイント 郡の追加要地の取り合いの合戦優秀なAI 信長の野望シリーズ 概要 特徴 内政 戦争 評価点 ゲーム 内政 戦争 賛否両論点 問題点 ゲーム 戦争 内政 北条無双 総評 その後の展開 信長の野望・新生パワーアップキット 概要(PK) 追加要素(PK) 評価点(PK) 賛否両論点(PK) 問題点(PK) アップデートにより改善された点(PK) 総評(PK) 余談(PK) 概要 戦略シミュレーションの金字塔の第16作目。 本作では「知行」「合戦」「戦略」「ドラマ」が一新。シリーズ初の自ら考え行動する“生きた武将”が躍動と謳うように、AIで敵味方ともに、それぞれの意思で動く武将たちが自動で動くようなった。 特徴 内政 知行 土地を奪い、土地を与えるという「知行」システム 他国から勝ち取った土地を、適材適所を見極め家臣に与える「知行制」の再現がされ、知行地を与えると、家臣は自らその地を発展させてくれる。遠い城だと軍団にしないと収入が下がってしまう。 市と農村 城内には市と農村があり、これを強化することで兵糧と資金が増える。 開発施設 郡内で2~3つ自由に施設を作れる。金銭収入を強化したり、砦を作ることも可能。 城下施設 灌漑水路や商人町などを作ることができる。 領内諸策 国衆の懐柔や内政の強化などを命じて行うことができる。 人事 賞罰・縁組・隠居・解雇を行うことができる。 本拠移転 現在の本拠地から移転することができる。離れた場所ほど金がかかる。 軍団 軍団を創ることが可能で、前線への兵糧や兵の補充などを提案してくれる。 政策 政策には共通のものと、織田家等の一部大名家のみ固有のものがある。 種類とレベルに応じて必要となる威信・発令に必要な身分、武将の人数・維持費が違う。 寺社寄進など一部政策は特定の主義の武将のみが行える。 政策毎に毎月の維持費があり、発令準備をした時点から維持費がかかるが効果は発令時に発揮する。 発令すると赤字になる政策も発令条件さえ満たしていれば発令できる。 取引 商人と家宝・兵糧の売買を行う。商人は常駐しているが、季節毎に取引量の上限がある。米の価格は季節や豊作・凶作で変動する。 取引できる家宝の種類は政策「楽市楽座」のレベルに応じて増える。 郡 城の一つ下の単位。城一つに4~8の郡があり、個々の郡に武将を配置できる。 出世すると郡を任せられる数が増える。 具申 引き抜きや破壊工作などの謀略を家臣が提案してくれる。 領内問題 凶作による飢餓や台風、また野盗や国境の争いなどで領地の民が困窮し、金銭収入や兵糧が下がる。これを解決しないと一揆になり、出陣できないなどの制約がかかる。 また、農民や商人から上位集落の建設を勧められることもある。 外交 援軍・従属・臣従・防衛・同盟・婚姻・仲介・役職・破棄という交渉手段がある。 従属はある程度巨大勢力の場合や親族を殺害していると従わない。 外交姿勢は合戦内容で変化することもある。 威信 『烈風伝』にも登場したシステム。 勢力を拡大したり、朝廷や足利幕府に官位や役職を任命されると増加する。 この値が高いと他勢力が従属に応じやすくなり、自領に攻めてきた敵軍の兵士が萎縮し攻撃力が低下する。 戦争 戦闘 戦闘は大軍ルートをめぐる熱い駆け引きが行われる多面ルートになった。 大軍が戦える大道や小軍でしか戦えない小道など、地形によって採るべき戦術は多彩に変化して、城へと続く道を多く押さえれば攻城戦も格段に有利になる。 外交で援軍を出す時は相手の勢力に指揮権があり、さぼることができない。 腰兵糧 城に出撃する際の兵の兵糧。これが無くなると、軍が崩壊してしまう。 攻城戦 攻城戦は包囲と強攻の2種類があり、包囲は兵の負担は少ないが、城のダメージも少ない。強攻は兵の負担は大きいが、城のダメージも大きい。 国衆 自勢力への従属度が高く出陣可能な国衆を出陣させることができる。 攻略目標 大名は城主に対して、敵城攻略の準備を命じることができる。 命じられた城主は軍備を開始し、軍備が完了すると「臨戦状態」となって出陣する部隊の能力が上昇する。 通常の出陣では落とせなかった敵城も、時間をかけてしっかりと準備をすることで勝率も高まる。 だが、その間、領地の発展は一時的に停滞してしまう。長期的な視点に立った軍事と内政のバランス感覚が試される。 合戦 「合戦指揮」は家臣たちが動き、変化し続ける戦局を指揮する。 士気を0にすれば勝ちである。その為単純に兵を減らすということをしても正解ではない。要所の確保や本陣の確保なども重要となってくる。 大名武将が交戦中もしくは、周辺の郡に進軍している場合実行可能。同時に参戦できる部隊数は最高で8部隊で、最大16部隊(初期部隊8+後詰8)まで合戦に参加出来る。溢れた部隊は後詰部隊となり、いずれかの部隊が画面上から去る(撤退完了か壊滅)と退き口から出陣する。 合戦に勝利すると威風による影響で同盟国の評価や城や郡が手に入る。プレイヤーの勝利のため、己が功名のため、武将は自らの意思で戦う。 評価点 ゲーム AIが優秀 基本的にAIが優秀。敵、味方双方が前作にあったような首をかしげるような行動は取らず、実際の人間が考えるような行動を取ってくれる。 豊富な歴史イベント イベント数330以上の大ボリュームに増えた。武将たちが織り成すイベントも充実している。 演出もただの紙芝居ではなく、アニメーションやナレーションやBGMを使い、歴史ドラマを見ているような雰囲気を出している。 特に改名イベントが多く、当時の武士が如何に名前にこだわりを持っていたのか分かる。 仮想イベントも用意されている。最近の学説に基づいた「幕府に忠義を尽くす松永久秀」なども存在する。 弥助が『覇王伝』以来20年ぶりに歴史イベントに登場。当時とは異なり流暢な日本語を話しており、扱いが改善されている。 グラフィック 今回順当に進化している。映像美で戦国時代を追体験できる。 内政 全体的に分かりやすくなっている。石高と収入を上げれば兵力を増すという仕様で理解し易い。 また以前は終盤におざなりになる内政要素も、今作は放っておくことができない部分もあるので内政が需要となっている。 災害 台風や豪雨などの災害対策があり、戦国時代でも大名達が苦労した災害を追体験できる。これらを放置すると一揆になるという点も大名の気分を味わえる。 郡 攻撃目標を郡という単位でできるようになった。刈田などの挑発行動を行って、敵を出陣させるという戦国大名の戦略が行えるようになった。 また、城を攻めることはできないが、郡を取って敵の収入を減らすなどの戦略もできるようになった。 具申 家臣から出てくる調略が割と実用的なものが多く、こちらが対峙したい敵を把握して扇動や離間など、良い策を出してくる。 遠隔登用 前作は隣接した地域や仕えている家が滅んで浪人にならないと雇えなかったが、今作では浪人の武将なら遠隔でも雇える。 知行 下記の問題点は大きいが、武将に知行を設定するという部分は戦国時代に説得力が出た。 論功行賞 所属部将の身分や獲得勲功、昇進者の確認ができるのだが、確認しなくても自動で昇進が行われるので楽になった。 戦争 敵AIが優秀であり、一方へ攻めると、第三国が攻めたり、攻略した城を空っぽにして退却するとすぐに攻めてくるなど優秀な行動を取る。プレイヤーの気が抜けない奥深い頭脳をしている。 従属 こちらが相応の巨大勢力になっていれば、相手がかなりの大勢力でも従ってくれるので、プレイ時間が短縮される。史実でも長宗我部や島津などの大名が豊臣に臣従しているのでリアル感がある。 下記のように全国制覇は非常に長いが、従属エンドにすれば小国を潰していく作業感を無くすことが出来る。 合戦 ただの数の押し引きだけではなく要所の駆け引き、崖から攻撃など兵数じゃなく士気を重視しておりリアリティが増した。 また、大軍や強い武将を引き付けて、本拠地を攻撃などの戦略もでき、全滅以外の勝ち方が豊富。勇猛な武将はやはり強いが、体力を減らせば弱い武将でもワンチャンという救済措置がある。 ゲームとしても大規模な戦闘で、複数の城が獲得できるのでクリアまでの時間が短縮できる。 合戦時のAIは概ね優秀で、サボったり、意味のないところを攻めたりなど敵味方妙な行動を取る部隊は少ない。 賛否両論点 イベント 前述の通り、イベントが増えたが、改名などのイベントは能力が上がるわけでもなく、ゲームとして全くが意味がない。 後述の通りイベントによっては急に武将が死んだり、大名が強制的に滅びたりするが、城が手に入ることもあるなどプレイヤーの恩恵がある場合もあるのでケースバイケース。 政策 何故か政策中止というコマンドがないので、収入を考えないと赤字になる。 ただし、財政がマイナスになると、自動的に政策をストップしてくれて施行し直せられる。 難易度 難易度の振れ幅が極端になることが多い。隙あらば全力かつ執拗に攻めるAIや何度でも復活する敵の兵力、一方で攻撃指定されると急に出陣を停止する城のAI、自由自在に敵部隊を孤立させて合戦に巻き込める仕様など、理不尽を理不尽で攻略する局面が頻出する。 難易度の途中変更が可能だが、ペナルティや記録無しでいつでも上下に行き来できる仕様のため、一人相撲感が強い。初級でもある程度の難度があったためまだ良かったが、超初級が追加されて以降のバージョンではプレイの歯応えを本気で楽しむゲームでなくなってしまった。 武将プレイならともかく、大名プレイにおいてスタート以降の難易度の固定が最上難易度であっても存在しないのはいただけない。 武将の特性 1人の武将が持てる特性の上限数が少なく抑えられており、それを組み合わせる内政や戦闘であるため考える楽しみがある。しかしその上昇量が総じてかなり少なく、統率や政務などの基本的なパラメータの差の前では微力である。 チュートリアル 問題点と言うほどではないが、シリーズお馴染みの寸劇チュートリアルは今作にはなく、どの勢力でも開始時に家臣からの説明を受ける形で統一されている。一応、操作マニュアルに似たものがあるので、昔を懐かしむ方はこちら。 問題点 ゲーム 全体的にプレイ時間が長い 下記の様々な理由で、長時間になる。そのため、史実の年月に合わせるのが困難。 例えば秀吉の天下統一の1590年などは結構な確率でオーバーする。 身分 組頭の身分では郡以上を治められず、いちいち出世させなくてはいけない。特に敵国は出世させていないので、組頭が多く、攻めると名もなき城主・郡代と対決といういまいち盛り上がらないことが多い。 しかも、何故か降伏武将でも組頭からのスタートが多く、大名ですら侍大将からのスタートである。降伏武将の忠誠が低いのはこのせいかもしれない。(pkでは朝倉の固有政策によってそのままの身分で登用できる) イベント どんな状況でも勝手に起こり、勝手にイベントが進んでいく。そのため、プレイ次第で矛盾が起こるようなイベントも多い。 イベント合戦というものがなく、歴史の追体験という点では劣化している。(pkで追加) UI UIが非常に煩雑になっている。SwitchだとXボタンで決定やYボタンで否定などわざわざ無駄にボタンを使わされる。特に戦争後の処断の際はZR+Xで決定という裏技のようなボタン配置である。 また、いちいち「〇〇になりますが、本当にいいんですか?」的なしつこい配慮があり、選択を長くしている。 報告 相変わらず報告が多い病の報告や同盟切れなど鬱陶しい。自動で流せない報告も多い。 おまけに元服や死亡報告などは、一度武将が台詞を発してさらに武将一覧表で消えたことも見せてくる。 戦争 大軍同士の戦いだと、渋滞になり、時間だけが経過して兵糧不足で敗北することが多い。基本的に合戦で兵を破り、兵を少なくしてから城攻めをするのが良い。 合戦 何故か大名でしか行えず、ゲームプレイ時間の増加につながる。 本拠地を攻めても大名は処断できず脱出してしまう。城の包囲を毎回突破するという現実味の無い仕様となっている。 そのためAI城主は本拠地が攻められてもほっておくというおかしなことをしてしまう。 処断 今回何故か16歳以下の武将は処断できない。子供に甘い大名になっている。清盛入道かよ。 族滅も少なくない戦国時代でこの処分は軽すぎる。 兵科 軍に兵科を指定出来ないので、騎馬隊や鉄砲隊を勝手に決められる。もし今回の合戦で兵科の指定などあればより深い物になっただけに残念。 威風 合戦に勝利すると威風による影響で同盟国の評価や城や郡が手に入るのだが、部隊数や山岳地域など地形によっては威風の規模が小さい。 合戦時の敵の部隊数によって威風が弱、中、強と変わるので、10万の軍勢を倒したとしても肝心の部隊数が少なければ城一つ、二つ手に入るかどうかという場合がある。 地形の影響によって威風大を起こしても山に阻まれて威風が広まらないという事態が発生してしまい、逆に、威風を遮るものがなく近畿などの城が密集している場所で威風大を起こすと城を10寝返らすなどもできてしまうので、東北など城数が少ない地域での差が激しい。 内政 築城ができないので、戦術の腰兵糧への補給や軍の維持が非常に困難。 1つの城に1回しか町を設置できない。 婚姻 15歳以下は婚姻できないという仕様で、15歳以下の婚姻が頻繁に行われていた戦国時代とは全く違う。 政策 武将の移動や城内内政の自動化などが政策として実施しないとできなくなった。特に家宝の売買は、どうして政策を実施しないと買えないのだろうか……。(pkでは政策を使わず特定条件を満たすことでより高い家宝が購入できる) 政策による主義思想もあまり無く、キリスト教徒大名が寺社を建てたり、仏教徒大名がキリスト教寺院を建てることも可能であり、個性がない。 郡 城一つに4~8の郡がある。ということは、ただでさえ城の管理が面倒くさかったのが、郡の管理も加わり余計に手間になった。おまけに自動で武将を配置ということもできないので、領土が大きくなると非常に手間。 知行 侍大将になってようやく城一つの領地が任せられる。しかし、一国どころか、何国も貰っている史実にまるで合わず、功労者に恩恵が少なすぎる。(家老以上で軍団が作成でき、何個か城が与えられるがそれでも足りない) 個々の武将に土地を与えるため、領土を変えるのが手間である。(しかも制度改新を発布しないと一度領主や城主を任命してたら変えれない) また、石高や立地によって武将の忠誠度が下がるなどはない。 武将 郡という単位が増えたため、武将が圧倒的に足らない。 味方も敵も、モブ郡代やモブ城代が多くなることもある。 拠点移動 非常に高額で気軽にできない。遠方での遠征などは兵糧の問題もあるので非常に厄介。また、上記のように合戦が大名しかできないので、プレイ時間も増加する。 腰兵糧 今作最大の問題点。本作の軍は城から出ると「腰兵糧」が設定されるのだが、この腰兵糧が固定されており、なくなると軍が崩壊してしまう。 しかも、腰兵糧は他の城から補充することや兵糧部隊を送るということもできない。そのため、九州や東北などは中央に大軍を送ることができない。(pkでは補給拠点を任命して兵糧が補給できるようになった) この仕様のせいで、AIがちょっと兵を出して自軍を攻撃して、時間稼ぎし、兵糧切れで自軍が崩壊という戦略を取ってきて非常に厄介。(pkでは部隊が壊滅したら動揺状態になり、動けなくなるので改善されたと言える) AI 非常に好戦的である。設定で非好戦的を選んでも、どんどん攻めてくる。地方が気づいたら大勢力だらけということも多い。 北条無双 今作では城数が部隊数と兵数に直結するのと、内政が戦力強化において非常に重要になっているため、如何にして内政と戦争を両立していくかが攻略の鍵となっている。それが北条家に追い風になっており、ほぼすべてのシナリオと難易度においてNPC北条一強になる事が多い。 シナリオ開始時から強い大名は織田や武田等、いくらでもいる。ならば何故北条が伸びやすいのかと言うと、周辺の大名が弱すぎるからである。武田との戦闘を避けて西に逃げられる織田はともかく武田は周囲を強大名に囲まれており今作では伸びにくいのに対し、北条は最初期のシナリオですら9もの城を最初から所有し関東圏に城数2~3の小大名が食べてくださいと言わんばかりに配置されていて、難易度が中級以上ならシナリオ開始半年程度で北条の進行が始まり早ければ5年程度で伊達と交戦を始める。それくらい北条の侵攻速度が早いのである。 その上、大名である北条氏康の固有特性「禄寿応穏」(*1)のおかげで内政をせずともガンガン戦争を仕掛けられる。他の大名が激戦を制して城を奪い、1000~1500人の兵数から再スタートしているところを北条だけは3000~5000から再スタート出来るので、余程武将能力に差が無いと勝負にならない。 せめて武将能力が全体的に控えめなら、内政重視・兵力重視の大名として、ある意味個性的な大名で終わっていたかもしれない。しかし北条氏康の能力は全武将の中でもトップクラス(*2)で、家臣も武田ほど層が厚くはないが、北条綱成を筆頭にかなり優秀な人材が揃っている。更に周囲の小大名は家臣こそイマイチなものの大名本人はかなりの強さ(特に里見と佐竹)を持っていて、彼らが飲み込まれた後は圧倒的な物量を持って武田を飲み込み、優秀な武田家臣団をも全員北条家になる。 対抗策は北条家付近の大名で初めて大きくなる前に北条を叩くか、遠方で始める場合は北条と接敵する前に巨大勢力を作り上げることのみ。勿論巨大勢力となった北条と戦うのが楽しいという遊び方もあるが、毎回北条相手なのは少々問題。織田は西に延びて巨大勢力になる事もあるが、武田・上杉はほぼ飲み込まれる(*3)。 ちなみにシナリオ「群雄繚乱」では、全大名の城数初期値が1~4に抑えられているため北条の強みである初期の城数の強みは失っているが、北条早雲・北条氏綱というどのシナリオにも登場しない先祖武将が追加されており、武将の質はとんでもなく上がっている。しかも周囲の小大名は兵数に問題があり、配置された酒井忠次や本多忠勝のような勇将が一瞬で飲み込まれて北条家臣となる。結局、北条無双になりやすい(*4)。 総評 本作は郡という新しい単位ができて、史実の戦国時代にもリアリティあるものになった。 その代わりに、大名の自由度が下がり、出来ないことや制約が多くなって窮屈となり、プレイ時間も増加した。 一方で合戦や内政のバランス、AIの頭脳は良く、長時間プレイに耐えられるなら遊べるゲームになっている。 その後の展開 2023年7月20日に大型拡張ディスク『信長の野望・新生パワーアップキット』が発売。 [部分編集] 信長の野望・新生パワーアップキット 【のぶながのやぼう しんせい ぱわーあっぷきっと】 ジャンル 戦略シミュレーション 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4Windows(Steam) 開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2023年7月20日 定価 9,800円(税別) レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 改善 良作 ポイント 北条一強の改善目玉の攻城戦は賛否両論アップデートによりシステムが簡略化 信長の野望シリーズ 概要(PK) 信長の野望シリーズ40年の集大成として発表された、シリーズ恒例のパワーアップキット。 攻城戦や直談などの新システムやパワーアップキット恒例の各種エディタ機能が追加された。 追加要素(PK) 新たなシナリオ 「関ヶ原の戦い」や「大坂の陣」に加え、北条征伐中に秀吉が病死、一部大名が離反した設定の仮想シナリオである「天下無事ならず」等新たに数本のシナリオが追加。 トレジャーボックス限定で本作最古のシナリオである「鉄砲伝来」も追加された。 新個性や新政策の追加 新個性として合戦で敵を撃破すると全ての味方部隊の体力が20%回復する「島左近」の固有特性(鬼左近)や、敵戦法の混乱を無効化し敵部隊の防御を20下げる「柳生宗矩」の(剣弾一致)などが追加された。 新政策は軍団の統治範囲が広くなる「伝馬制」や同盟勢力の数×3の分だけ部隊能力が増加する佐竹家の固有政策「常州旗頭」などが追加された。 イベント合戦や仮想イベントの追加 本作の目玉である「関ヶ原の戦い」・「大坂の陣」に加え、桶狭間の戦いや長篠の戦いなどの主要合戦の流れを再現したイベント合戦が複数実装された。 無印にも存在していた仮想イベントは追加シナリオを中心に複数追加され、特に「関ヶ原の戦い」の仮想イベントは選択肢に応じて非常に多くのルート分岐が存在している。 城役割 追加された政策の「制度改新・弐」を実施することで自軍の城を防衛拠点・支援拠点・補給拠点に設定可能となる。防衛拠点では後述の攻城戦も行えるようになり、支援拠点は防衛拠点ごとに設定可能でそこに防衛兵力を支援することが可能。補給拠点は兵数が大幅に減少する代わりに通過した部隊に腰兵糧を一定量補給することができる。 攻城戦 前述の防衛拠点に敵部隊が到達すると攻城戦が可能となり、結果に応じて威風も発生する。 攻城側は城を包囲していた部隊全てが参戦し、守備側は城に配属された武将が兵の兵力を均一化した部隊で参戦する。 敵を撃破すると形勢ゲージが傾くが攻城側は重要施設を制圧すると形勢ゲージが大きく傾く。時間経過で守備側に形勢ゲージが傾いていく。 攻城側は本丸を制圧するか一定条件で発生する降伏目標を達成すると勝利。守備側は形勢ゲージが完全に傾くと勝利となる。 合戦と共通条件として敵部隊の全滅や敵大名の討取でも勝利となる。 評定衆 自勢力の家宰と奉行を設定できる。 家宰は自勢力家臣から1人・従属勢力の大名から2人の合計3人まで任命でき、家宰特性によってさまざまな効果が自勢力にかかる。家宰効果にはすべてメリット・デメリットがあり、メリットが大きいものほどデメリットも大きく設定されている(後述)。 奉行は自勢力家臣から任命でき、それによって新たな政策が実施可能になったり政策維持費が削減されるなどの恩恵が得られる。また一部武将には一門固有の政策が設定されており、奉行に任命することで無印では勢力固有だった政策も実施可能となる。 初期状態では1人しか任命できないが、政策の「制度改新・弐」レベル2を実施後は金銭を支払うことで最大5人まで拡張できる. 直談 武将出奔の際や敵武将の引き抜き・捕虜の登用失敗時などに直談が発生することがあり、金銭や所領安堵などの交渉材料を提示することで出奔の停止や武将の加入ができ、さらに交渉材料を増やすと城ごと寝返り、忠誠上昇などの追加効果が得られる。 また外交にも貢物・停戦の直談が追加され、家宝や領地の譲渡といった交渉材料に応じて外交姿勢の改善や長期間の停戦が可能となった。 軍団戦略 配下軍団の軍団長のステータスに応じて広域作戦や陽動作戦といった作戦が提案されるようになった。 恩賞 戦闘や内政・調略で功績を稼いだ家臣に感状を与えることで二つ名がつき、追加効果が得られるようになった。二つ名は最大4段階までレベルアップさせることができる。 動揺 壊滅した部隊の所属していた城は一定期間動揺し、出撃不可能となった。また合戦の際の威風によっても周辺の城が動揺状態となり一定期間出撃できなくなる。 名所 全国各地に点在しており、名所のある城を支配している勢力はさまざまな恩恵が得られる。また名所には発展レベルがあり、所属城や周辺地域の内政率を上げることで具申によって最大3まで発展させることができる。 評価点(PK) 動揺や停戦交渉の実装によるゲームバランスの改善 無印では大勢力相手だと敵増援が「わんこそば」や「ゾンビ兵」と揶揄されるほど永続的に押し寄せてくることが多く対処が非常に難しかったが、動揺や停戦交渉が実装されたことで、無印と比べ対処がしやすくなった。 北条家の強さ調整 無印では政策や立地のあまりの強さから「北条の野望」「北条無双」と揶揄されるほどであったが、バランス調整により政策が大幅に弱体化(*5)し、また周辺の里見氏や武田氏が新要素で強化されたことでNPC時に勢力拡大しにくくなった。 軍団の使い勝手の向上 無印では侵攻頻度が非常に低く、また任意のタイミングで侵攻させることも不可能なため使い勝手が悪かったが、軍団戦略により任意タイミングで軍団のみの出陣も可能になり、使い勝手が向上した。 賛否両論点(PK) 攻城戦 今作最大の賛否両論ポイント。攻城戦はスキップすることができないため、攻め側は城の攻城準備が完了している場合は必ず攻城戦を行って城を落とすこととなる。そして基本的に守備側が圧倒的有利のバランスのため、3倍から5倍以上の兵力で攻めることがゲーム内でも推奨されており、また防衛拠点に設定した城は威風を強弱問わずせきとめる仕様も相まってゲームテンポが悪化したとの意見もある。 ただ根本的なバランスは良い。そもそも堅固に構築された城は10倍の兵力で攻めて然るべきなのが日本の戦国時代の通例である。場合によっては10倍程度では落とせなかった要塞も史実にはある(大阪本願寺や、結局は城を攻め落としていない小田原などもそうである)。それを無視してファンタジー城攻めを奨励してきた今までのシリーズが果たしてまともにシミュレーションゲームしていたのかという問題が根っこにあり、もっと言えば別に準備された城の周りを攻略して郡を取って飢え殺しするような攻略が可能(史実の小田原攻めや小谷攻めと同じ)であり、なおかつ爽快感あるリターン(威風)もあるため、慣れれば慣れるほど史実重視の仕様として受け入れるプレイヤーが多い。 ちなみに、後半に出来上がった巨大勢力に対抗する手段としては守城戦の威風はむしろ救済措置になっているレベルで、詰みの勢力盤面が大幅に減った。 後述の重要設備等を駆使することで弱小勢力でも数十倍の敵兵を退けることが可能になり、引きこもりプレイ等のしやすさは格段に上昇した。 ただ城を守るための施設となる設備バランスは悪い。重要設備は井楼(*6)や工作兵陣所(*7)といった一部のものが異常に強く、これの有無だけで攻城戦の難易度が大幅に変化してしまうほどである。 この辺りはある程度アクの強い戦いとなり初心者には厳しい攻城戦への救済要素としてバランスを悪くしているフシもあるが、さすがに育てると異常な勢いで敵方を削っていく井楼の超性能は違和感がある。 「大坂の陣」シナリオ関連 徳川家が江戸幕府を開いた後の時代のシナリオだが、前作や前々作では一大名として独立していた親藩・譜代大名がすべて徳川宗家に吸収されており、非常に強大な勢力となっているため他勢力でのプレイ難易度は非常に高い。 今作の仕様によりこのシナリオでは淀殿は武将として存在しておらず、イベントのみの登場となっている。 その他武将の配置の杜撰さ(*8)の問題点があったが、こちらはバージョン1.0.8アップデートで修正された。 編集機能 編集機能まわりも申し分なく充実している。 一方で、大志から続くシナリオ設定をタイトル画面で決めるレイアウトによるものなのか、恒例だったゲーム中編集機能のONOFF機能が欠落しており、その代わりに編集を行うと実績にロックがかかるという仕様が続投された。 これをアップデートで解除したことにより使用時の警告文が無くなり、ゲーム開始前ではなく開始後にいつでもゲームを改変できる機能が、使用された痕跡がそのプレイデータ中に一切残らないという仕様をOFFにすることが出来ずこれをDLCなどではなくデフォルトで搭載しているという、20年前までの過去作と同じ状態になっており、人によってはプレイのモチベーションに致命的な影響を与えてしまう。 問題点(PK) 補給拠点の使い勝手の悪さ 補給拠点は制度改新・弐のレベル3で設定可能になるが、補給できる腰兵糧の総量に限りがあり、また城の兵数も大幅に減少するためお世辞にも使い勝手がいいとは言えない。 家宰特性のバランスの悪さ 家宰特性にはメリットとデメリットが存在するが、基本的にメリット以上にデメリットが大きく、それによって半分死に特性と化しているものも複数存在している。例えば口米追微(*9)や謀攻主義(*10)など。 逆に強力な家宰特性の例として騎馬・鉄砲教練(*11)や騎兵・鉄砲兵強化(*12)等は非常に使い勝手がよく、これらの特性の優を持つ家臣のいる武田(*13)・鈴木・織田家などは大幅に強化されており、相馬氏などは従属の価値が上がった。 また従属勢力がいないかぎり一つしか設定できず、再任命も大名が変わるまで不可能なため、何度も付け替えてメリットだけを得るというプレイも困難である。 アップデートにより改善された点(PK) 攻城戦の事前降伏直談 城の過半数の街道を封鎖し城の兵数の10倍以上の兵力で攻城戦を開始しようとすると敵城主が降伏する旨を伝えてきて直談となる。 城の武将を全て解放する代わりに攻城戦をせずに城を無償で譲り受けたり、勢力と停戦を結ぶ代わりに城の武将を全て捕縛するといった事が可能。 勢力が弱っていると勢力を従属させたり、勢力の全ての城主を10年間確約させる代わりに勢力を吸収するといった事が可能。 攻城戦での忠誠低下、郡開発維持 攻城戦で捕縛した武将は忠誠が低下しなかった為、登用応じにくかったが攻城戦でも忠誠が低下するようになり登用に応じやすくなった。 また通常は制圧した城の郡の開発状況が全て初期化されるが攻城戦で制圧した城は開発状況は維持されるようになり開発の手間が省けるようになった。 評定衆(家宰、奉行)の再任 一度設定した家宰や奉行は大名が代替わりするまで変更が出来なかったが、政策の「裁量権移譲」を施行すると最短3年で家宰、奉行の再設定が可能になった。 従属勢力もクリア条件の対象に 以前は自勢力だけで近畿地方の全ての城を所持したうえで自勢力の城数が104以上で三職推任(エンディング)となっており、従属させた勢力が近畿地方の城を所持していたり従属させた勢力が多すぎて自勢力の城数が103以下だった場合は従属を破棄したり、従属させて3年以上経過し月変わりに具申される「従属吸収」をしなければならなかったが、そのような事をしなくてもクリアが可能になった。 城主、領主の自動任命 新しく城を獲得した場合は随時家臣を城主として任命したり配置する郡を任命しなければならなかったが、新たに任命出来る家臣がいる場合は自動で配属される機能が追加された。 配下軍団が捕縛登用した武将の所属先が変更可能に 配下軍団が捕縛し登用した武将は大名軍団所属となり所属先を逐次変更する必要があったが、捕縛した軍団にそのまま所属させる事が可能になった。 登録武将の一括編集 登録武将の所属城、生年、寿命が一括で変更可能になった。 総評(PK) 目玉の攻城戦こそ賛否が分かれるものの、ゲームバランスの改善などで無印より遊びやすくなっている。発売当時はシステムが若干複雑で初心者には勧めにくかったが、多くのアップデートにより面倒だった部分が快適化され遊びやすくなった。 『信長の野望』40周年に恥じることのない遊びごたえのある良好な作品と言えよう。 興味を持たれた御仁は是非に手に取って頂きたい。 余談(PK) 信長の野望40周年記念として顔グラ人気投票が行われ上位5位と追加特性がDLCで配信中。 対象は(蒼天録)「二階堂盛義」、(覇王伝)「立花道雪」、(蒼天録)「最上義光」、(天道)「山中鹿之助」、(創造)「武田勝頼」。 また創造、戦国立志伝、大志のBGM40曲もDLCで配信中。 上記2つのDLCは無料でダウンロード可能。
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信長の野望 蒼天録 【のぶながのやぼう そうてんろく】 ジャンル 戦略シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 98/2000/XP(*1)プレイステーション2プレイステーション・ポータブル 発売・開発元 コーエー 発売日 2002年6月28日 価格 11,800円 その他 ソースネクスト「超ホーダイ」2014年6月10日/1年間4,980円(税抜)(*2) 備考 PSP版はWith パワーアップキットのみ 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント 城主(*3)プレイPKはシリーズ最古のシナリオ収録戦闘や内政が簡略化忍者強すぎ二階堂家の顔グラ酷過ぎ 信長の野望シリーズ 概要 Win版についての注意 特徴 政略フェイズ 軍略フェイズ 合戦 名声システム パワーアップキット 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 戦国大名となって全国を統一する光栄の看板歴史SLG『信長の野望』シリーズの10作目。 シリーズでは珍しく、軍団長・城主を主人公として選択できる。全体的に渋く、抑えめの演出が特徴。 ゲームの目的は前作までと基本的には同じだが、大名はそのまま全国統一を目指すのに対し、軍団長・城主は主君の全国統一を目指すことも、他大名に鞍替えすることも、自分が主家を乗っ取ったり謀反を起こして大名に成り上がり、改めて全国統一を目指すこともできる。 いずれにせよ、全国150の城を全て支配するか、他大名がプレイヤー武将の属する大名に全て従属する(同盟統一)ことでクリアとなる。また、プレイヤー武将の大名家が他大名に従属し、その大名家が勝利条件を満たした時もクリアになり、違うエンディングとなる。 Win版についての注意 Win版蒼天録は、Windows 8.1までは動作可能。しかし、SecuROM・SafeDiscでDRM(デジタル著作権管理)を行っている。これらは更新が止まったことを理由にWindows10ではサポートから外されたため、Windows10での起動は拒否される。secdrv.sysファイルを入手することで起動可能だが、利用は自己責任で。 また、Windows Vista、7、8、8.1のアップデートでも、セキュリティ上の理由でSecuROM・SafeDiscの利用を停止させるため起動できなくなる(Windows10では、これらのOSからアップグレードすると、secdrv.sysファイル自体が削除される)。利用再開コマンドはこちらを参照→2015年9月のWindows Updateに関する不具合&トラブル情報 ソースネクスト「超ホーダイ」収録版は、Windows Vista、7、8、8.1、10にも正式に対応している。Steam版も同様だが、Windows Vista以前はMicrosoftのサポート終了により、正式対応からは外されている。 特徴 本作では内政は「政略フェイズ」と、行軍・交戦は「軍略フェイズ」に分かれて行う。 内政は簡略化され、代わりに謀略・外交に重きを置いている。またゲームシステム上、同じ家の城主同士で足を引っ張り合うことは当たり前なので、城主同士の融和にも気を配る必要がある。 行軍・交戦は、行軍は全国一枚絵で行い、敵部隊と接触するか、包囲した城を強攻すると専用の戦闘画面に切り替わる。 前作『嵐世記』で初登場したNPC勢力である「諸勢力」は、前作よりやや弱体化したが、相変わらず重要な地位を占める。 本作は忍者が非常に強力なので、忍者衆の制圧、懐柔はほぼ必須になる。 海賊衆も家宝を安価に入手できるため重要。 寺や砦は、知行が低い武将ばかりで兵士500人ずつの2500人しか1つの城から出せない場合がある序盤などは、4000人派兵というのは大きい。 プレイヤーが軍団長・城主である場合、家中の賛同を得ないと実行できない行動がある。また、上司の命令でも行動が制約されるため、大名には無い苦労と達成感が味わえる。反面、下剋上への反骨心を刺激される。 仕様上、大名も第一軍団の軍団長という扱いになり実行コマンドや謀略面で楽といった要素もあるが絶対的な権力ではなくなっている。 政略フェイズ プレイヤーが直接命令を下せるのは居城のみで、他城はCPUに間接的に指示を出すことしかできない。軍団長・城主はそれぞれ独自の判断で戦略を立てる。 外交 外交と謀略。他家・他城主・武将との交流を深めたり寝返らせたり仲を裂いたりする。諸勢力との交渉もこれ。逆に、大名以外なら忠臣として主君の良さを宣伝することもできる。また、下剋上を勧誘したり、他城主を唆すこともできる。本作のメインと言えるコマンド。 外交関係の種類が多い。相互不可侵のみの「不戦協定」、互いに援軍を送れる「軍事同盟」、特定大名を標的に最大4大名が共闘する「包囲網」、そして他大名を傘下に置く「脅迫」、他大名に従う「臣従」がある。諸勢力に対しては、「不戦協定」「脅迫」が実行できる。また他大名と婚姻を結ぶと、「不戦協定」と同じ効果になる。婚姻は姫または夫の武将が死ぬまで有効だが、任意に破棄することもできる。 軍団 大名のみ実行可能。軍団編成や配分、軍団長指名など。 提案 軍団長・城主のみ実行可能。軍団長は大名に、城主は軍団長にコマンド実行提案をする。軍団長は外交、城主は居城転封などを提案できる。軍団長は提案すると大名・軍団長など有力城主による評定が開かれ、城主毎に決められた発言力の過半数の賛同を得られれば可決される。事前に軍団長と友好を深めると説得に成功しやすいが、自分一人で最初から過半数の発言力を得ればごり押しできる。 内政 城主への指示を出すコマンドと、居城の内政に分かれる。前者は大名は全城、軍団長は自軍団の城に実行できる。武将・物資異動や転封、城主指名など。後者は一般的な内政だが、奉行を任命したらお任せの簡略仕様。募兵、商取引、他城主を招待しての宴会もここで行う。 忍者 忍者衆から忍者を借り、謀略を行わせる。本作は忍者が非常に強力で、暗殺も成功しやすい。また、居城以外なら味方の城でもお構いなしに謀略を仕掛けられるので、同僚の城主を蹴落としたり、大名が気に食わない家臣を手を汚さず葬り去ることもできてしまう。 前作と違い出払っていなければ一度に複数雇用可能、待機させれば忍者の迎撃や偽情報によって敵軍を退却させることができ、各城に潜伏させれば情報の閲覧と城の破壊活動(軍団長や大名の評価が上昇)や暗殺が行える。 忍者は継続雇用も可能、経験を積むことで成長するのでランクが低くても任務を与え続けて強力な忍者に育てる楽しみもある。 人事 家臣への知行や褒美、懲罰を行う。切腹を命じることもできる。婚姻、世継ぎ指名、隠居もこのコマンド。 前作と違い知行だけでなく金による褒美も最初から可能。忠誠度を上げられず出奔続出ということは起こりにくくなった。 軍略フェイズ 一枚絵の日本を行軍する。配下への出陣命令や、諸勢力・他城への出陣要請、包囲した城への力攻めや降伏勧告などが行える。城外で他勢力の部隊と接触すると、その場で野戦になる。包囲された城は収入が得られなくなり、防御度も下がるので、包囲を続ければどんな堅城もいずれ落とせる。 …もちろん、敵も黙って見ているわけではなく迎撃部隊を出して野戦で壊滅させようとしてくる(*4)のである程度の戦力は必要である。 外交関係のある大名・諸勢力に属する城・施設は相互通過ができる。外交関係によっては、思いもよらぬ遠方の勢力に攻め込まれることがあるため、遠くの大名であっても油断は禁物。 合戦 野戦・攻城戦とも、時間経過で部隊士気が下がり、0になると勝手に退却を始める。 統率が高いほど士気は下がりにくいが、「策戦」コマンドが強力なので、統率が低くても策戦に影響する知略が高い方が有利。 部隊は足軽・鉄砲は長槍に強く、長槍は騎馬・騎鉄に強く、騎馬・騎鉄は足軽・鉄砲に強い三竦みになっている。鉄砲が騎馬に弱いのに注意。 PS2/PSP版では3Dになり迫力が増したが、ゲームシステム自体は変わらない。 野戦 攻防3部隊(特定の地形では1部隊のみ)ずつが激突する押しくらまんじゅう。他の部隊は後詰めの交代要員になる。敵本陣に到達すれば勝利となる。強い武将で強い策戦を使えば簡単だが、小細工はあまり使えない。 前述の三竦みは統率40の修正が入るので弱い武将しかいなくても相性次第では互角に戦えることもある。逆に大軍で攻めても相性が悪い部隊に本陣に到達されて敗北という結果も起こりうる。 攻城戦 攻撃側は最大5部隊、守備側は3-5部隊が出撃できる。本丸の城門を落とせば攻撃側の、攻撃側を全て撃退するか時間制限が過ぎれば守備側の勝利になる。 大名居城を落とし、大名を処断(処刑)すると、滅ぼした大名家の領地を総取りできる。 なお敵大名が出陣中だと、城を落としても本拠地が別の城になる。また、出陣中の敵大名を捕えて処断しても居城に新しい大名が据えられるのみ。 大名を処断しなければ従属勢力になる。 従属大名を外交で家臣化するのはかなり手間。外交コマンド「家臣化脅迫」で可能だが、大名同士の相性が悪いと一向に応じてくれない。 寝返りで配下城主を切り取る、「家臣化脅迫」は失敗でも保有物資を割合で渡してくるため何度も連続で行なって物資の底を突かせるなどの必要があり、従属破棄してもう一度攻め落として大名を処断するほうが簡単なくらい。 名声システム 『烈風伝』の「威信」、『嵐世記』の「名声」に引き続き実装された、大名家のパラメータ。この数値が大きければ大きいほど各種コマンドが成功しやすくなり、有利になる。その影響は非常に大きく、城は1城でも名声が高ければ、名声で劣る大勢力を脅迫で屈服させることも可能。 このため、足利将軍家が見かけ以上に強い。三好や本願寺への脅迫が序盤で決まれば、一気に大勢力にのし上がることが可能。 逆に、大勢力でも名声が低いと張り子の虎で、軍団長・城主の寝返り・下剋上が起こりやすくなる。 この名声、勢力の大きさや官位・幕府役職の有無などで算出されるが、実は家宝による加算効果が大きい。小勢力でも、海賊衆に貿易を依頼することで比較的安価に家宝を入手できるので、特別な効果の無い家宝は、できるだけ大名が持ったままにしておきたい。 パワーアップキット シリーズで初めて、15世紀(1495年)のシナリオが実装された。これにより、北条早雲(伊勢盛時)、細川政元といった、戦国初期の人物を通常武将として活躍させられるようになった。 武将は300人が追加された。しかし、最初のシナリオが1534年→1495年と40年近く遡っているため、武将の多くが入れ替わっている。 そのため1495年のシナリオでは最低限の武将しかおらず、武将が大名・軍団長・城主しかいない城はざら。また、今作では戦国時代後期~江戸時代の武将は全く追加されなかった。 一応Win版ではGAME CITY有料会員になることで「黎明期の武将たち」という特典武将を入手できたが、全てダウンロードしても計128人しかないため焼け石に水。 反面、戦国初期のシナリオでは、自勢力に新武将を追加することで難易度を大幅に下げられる。 ゲームシステムの細かなカスタマイズが実装され、忍者の謀略を禁じたり、大名を斬っても城総取りが起こらないようにできるようになった。これでようやく、通常版の大味な部分がある程度手直しされた。 あらかじめ設定されたカスタマイズを遊ぶ「特撰カスタマイズ」が登場。一種のショートシナリオだが、上級者向けの「苦労三昧」はただでさえ難しいカスタマイズなのに、全国統一に加え、全ての諸勢力を落とさなければクリアにならない。さらに、最初は軍団長・城主しか選べないため、通常シナリオより時間が掛かること請け合いである。 前作『嵐世記』で好評だったイベントエディタも引き続き登場。しかし、イベントの分岐を設定できないなど自由度は低め。 PS2/PSP版では、さらにイベント作成の自由度が下がった代わり、新家宝エディタが追加された。 評価点 下剋上を売りにした作品だけあり、毛利元就のいう「謀多きは勝ち、少なきは負ける」を地で行く内容。謀略と根回しで、合戦が始まる前に勝利を決定付ける戦略好きプレイヤーにはたまらない作品である。 また、大名の姫をめとり、一門になった上で大名を隠居させる乗っ取りや、評定で思い通りの結果を出す、影の支配者といった楽しみ方もできる。 諸勢力も(忍者衆を除き)前作ほど強すぎず、それでいてゲームクリアへの重要性はしっかり持っている位置づけで、戦略を立てて交渉する楽しみがある。 山下康介氏の重厚なBGM、陰影を基調としたグラフィックも、謀略戦の雰囲気を盛り上げるのに一役買っている。 大名プレイ専用である他作品と違い、一城主に落ちぶれた元大名での再起が可能。その為、ゲームオーバーは後継城主不在にならない限りまず起こらない。 今作は「いかに天下を取るか」ではなく、「いかに生き延びるか」という遊び方でのクリアを目指せる。史実でも、天下を狙っていた大名はごく一握りで、生き残りを考えその時優勢な大名に従っていた小大名は枚挙にいとまが無かった。戦国のそうした側面をシミュレートできている。 前作『嵐世記』の欠点がある程度解消された。 今作でも知行に応じた数の兵士を率いる。『嵐世記』では武将の要求が激しく、慢性的な知行不足に悩まされたが、本作では知行上限が2/5に減らされ、上記の通り現金でも程度忠誠を維持できるので、ある程度余裕を持った運用が可能になった。 また各武将の兵力も前作で諸勢力との交渉(機種によっては不可能)や各季節毎の補充でしか増やせなかったが、今作では徴兵コマンドがあるので直接雇用できるようになった。 前作では従属大名領であっても通過できず、その向こうの大名を攻めるために脅迫で傘下に加えるかわざと独立させて攻め滅ぼす不条理があった。今回は解消され、従属大名など外交関係のある大名領を通過しての進攻が可能になった。 武将数は1500人とこの時点でシリーズ最多。パワーアップキット版ではさらに300人が追加される(*5)。 シリーズで本作にしか登場しない人物も多く、また城数が150と多いため、無名の大名家も多く選択できる。しかもPC版では、新武将も最大1000人追加できる。 賛否両論点 総取りの仕様 賛否が分かれる仕様であるが、敵大名に関しては居城周辺を支城が取り囲んでいて結局いくつかの城は落とす必要があったり、今作の合戦の仕様や城数を考慮すれば中だるみの除去といった面からまだ許せる範囲であるが謀反時も行えるのが問題である。どういう事かと云うと…自部隊で大名の城へ行軍→謀反して攻め落とす→大名を処断し領地と武将ゲット…という流れ。 通常の謀反は朝廷から大義名分を貰ったり(名声低下を防げるので無意味ではないが(*6))同僚達の賛同を得なければ彼らに足を引っ張られる等制約が多いので効率を考えるならこの方法が一番手っ取り早い。また、プレイヤーが手討ちにされると、跡継ぎが残っていれば強制的に独立する(無ければゲームオーバー)。たとえ冤罪でも独立するので、大義名分を貰っていないと不利になる。むしろ謀反の気が無ければ大義名分は貰わないはずなので、冤罪の時のほうがより展開が不利になる仕組み(*7)。 同じく総取りを採用している全国版では、謀反や一揆などにより大名が死亡した場合は大名のいた所のみが謀反や一揆を起こした勢力の領地となりそれ以外は全て一度空白地となる。 CPUは大名居城を経済力で決める傾向が強いため、大勢力でも最前線に居城を構えて簡単に総取りされてしまうことがままある。もう少し居城は防衛重視の思考ルーチンにすべきであった。 悪ふざけとしか思えない一部の武将の顔グラ 元々、コーエーの作品はマイナーな人物に対する扱いが適当であるのだが二階堂盛義の顔グラフィックはどう見ても発狂しているかのような変顔であり、いくらなんでも悪ふざけが過ぎる。 一応、これまでの作品にも叫んでいたり驚愕するような表情が変顔に見えてネタにされている人物もいるが二階堂家に関しては二階堂輝行(盛義の父)も前作で変顔にされていた為に二階堂家に関してはあからさまに狙ってやっていたと思われる。 この変顔は『太閤立志伝V(PS2版以降)』にも流用され「のぶニャがの野望(*8)」でも今作準拠のキャラ付けがされている。 流石に抗議が来たのか、後の作品ではまともなグラフィックに変えられ、能力も若干底上げされた。ただし、コーエーのマイナーな人物に対しての適当能力設定やグラフィックのお遊びは現在も続いている(*9)。 問題点 嵐世記以上に仕様を大幅変更したことで、これまでの信長の野望シリーズとは大幅に勝手が異なりそれが不満点となってしまっている部分が多い。 各武将のパラメータが控えめに調整されている。合戦の仕様や謀略重視の作風もあってこれまでの最強クラスの武将も肩身が狭くなってしまった。今作では合戦が得意な上杉謙信よりも謀略が得意な毛利元就の方が使い勝手が良い。 また、謀略や外交などは対象が多いことが多く頭数が物を言う面もあるので、強力な武将1人よりもそこそこの武将3人いる方が有利である。 忍者が強すぎる。特に、CPUは暗殺を頻繁に仕掛け、成功率も低くないため、武田信玄クラスの名将ですら暗殺されてしまうことがある。 またこちらが使う場合も城への破壊工作による点数稼ぎや偽伝令による敵軍の退却など効果的かつ成功率が高い。 大名への讒言が成功しやすい。また、武将も頻繁に寝返ったり旗揚げしようとする。そのためゲーム中盤以降になると、CPU大名が毎季節ごとに城主を切腹させたり、追放するのが当たり前になる。なお、CPU大名がプレイヤー城主を処刑する時は、大名居城に呼んで手討ちにする(*10)。合戦時の戦後処理でも処断される確率はそれなりに高い。さらにパワーアップキット版では、合戦に敗れると武将が襲撃される落ち武者狩りまで起こる(*11)。このため、総武将数の多さの割に、気が付けば人材不足に陥っていることもしばしば。武将コレクターにはお勧めできない。 さらに、PS2版・PSP版では新武将枠が100人しかない(*12)。100人というのは決して少なくないはずだが、本作の仕様では焼け石に水に近い。 パワーアップキットで追加された難易度「超級」は、従属大名の独立が起こりやすい。脅迫すれば完全に屈服する(一城主になる)状況でも独立することがある。そのため、ゲーム開始直後に従属大名が一斉に独立する光景が見られる。ここもバランス調整不足。 時には、同じ季節に独立-従属-独立-従属と繰り返すことも。プレイヤー大名で1季節のうちに複数回独立することは実質不可能(*13)なので、これも一種のチートといえる。 行軍、合戦の手間 「信長の野望 烈風伝」と同様、1城の攻略毎に数ターンの行軍→数ターンかけて籠城で弱らせる→力攻めで攻め落とすことを強いられる。しかも今作は各城ごとに所属武将の知行を払う(前線の城が貧しいと主力部隊を送れない)、武将を移動させると兵士数が6割になるペナルティ、1ターンが1季節(3ヶ月に相当)、街道建設などの行軍を早める方法は皆無、城数の大幅増加と言った要素が折り重なりかなりダレ易く年月もかかってしまう。 調略による敵城の吸収や総取りによって合戦数の削減などをしなければ<年月の経過で武将たちが次々と寿命を迎えてしまう。 ただし、圧倒的な大軍で包囲すれば、城主は降伏勧告に応じやすくなる。現実感のある設定と言える。 新武将の死因を設定できない。『嵐世記』では病死と戦死を設定でき、自然死でない武将の寿命を没年より延ばす必要がなかった。本作ではデフォルトは「病死」で固定される。なぜ機能を削ったのか意味不明。 武将は設定した生没年の期間にゲームに登場するので、自然死でない武将の寿命を延ばすと、没年より後の年代にもゲームに登場してしまう。 『嵐世記』で作成した武将は、本作に読み込むと戦死設定も引き継がれるが、本作上で1度でも編集すると病死に戻ってしまう。 パワーアップキット版では、ゲーム中に編集機能で病死・戦死の切り替えが可能になった。しかし、既存武将はともかく、新武将は最初から設定できるようにすべきで、ゲーム開始毎に設定し直す必要があるのは二度手間である。 下剋上を起こさせる為なのか(大名にもよるが)軍団長や城主時の理不尽な仕様 朝令暮改な命令が頻繁に発生してプレイヤーの足を引っ張り、酷い時には身に覚えのない謀反の罪を着せられて手討ちにされる事もザラ。大名に対する理不尽さや憎しみが否応でもわく様な仕様であり謀反を起こした武将の心境が理解出来る程。 軍団長に関しては各城が切り取り次第(奪った城は自分の物)なのだが勢力が大きくなると大名の一存(拒否権無し)で配置転換や軍団長解任→再任命(この間1~2ターン)を繰り返し(自分より貢献度が低い)他の軍団長や大名の勢力を拡大させる一方で、プレイヤーの戦力だけは露骨に削ろうとしてくる。 城主の場合、軍団長が敵城攻略中に目標変更や明らかに防衛すら難しい城へ転封を繰り返して結果的に命令違反になるよう仕向けたり、物資の入れ替えで城の物資や家宝を召し上げてプレイヤーの戦力だけはry。 敵の謀略に関しては自分の宣伝→大名の宣伝→謀略と手順が多く、大名から領地を増やしてもらったり傀儡にする場合も根回しや評定を行わなければならず手間がかかる。 暗殺や総取りは、パワーアップキットのカスタマイズで変更できる(*14)。CPUの謀略好きもある程度是正できるため、楽しむならパワーアップキット導入は必須である。 城主の仕様 本作はフラグを城単位で管理しているため、いろいろ不条理な事態が起こる。 城主不在の空白地を作れない。このため、城主が1人だけの城は、他に武将を送り込まないと、城主を平の家臣として呼び寄せることができない。また、後方の城を空にできないので、人材不足が起こりやすくなっている。 城主一人の城で城主が死亡すると、架空武将が城主になる。先代と同姓で、名前はランダムだが先代の血縁になる。架空武将はあくまで穴埋めの存在なので、通常武将を送り込んで城主に任命すると、「仏門に入る」と言い出して消えてしまう。 架空武将の能力は先代城主が基準になるが、極端な雑魚にはならない。その辺の通常武将よりよほど使えるため、そのまま城主に任命しっぱなしになることもしばしば(*15)。 城主が下剋上や他勢力への鞍替えを決意すると、城主を更迭してもフラグが消えないため、新城主がそのまま下剋上や鞍替えを実行してしまう。物資を取り上げるか、すぐ鎮圧できる後方に転封するといった対策を取るしか無いだろう。 宴会やターン開始時の忍者の報告で、怪しい城主を教えてくれることがある。しかし、他城主の流言であることも多く、また城主の更迭は前記の通り意味が無いので、焦って更迭するくらいなら無視した方がマシである。城主一人だけの城なら、優秀な架空武将に期待して追放するのも手だが…(*16)。 ただし、知略の高い城主は謀略に掛かりにくくなる。CPUは知略50未満の城主を狙ってくるので、猪武者が城主であれば、前もって更迭する意味はある。しかし、城主を更迭すると他城主との友好度も下がるため、多用は難しい。 どうせ誰かが下剋上するのが本作である。松永久秀、藤堂高虎といった不義理でお馴染みの武将はもちろん、忠臣として知られる武将や大名一門衆であっても、殺る時はやってくる(*17)。 外交や謀略のために、担当させたい家臣を本城にぎゅうぎゅう詰めにすることになる。 諸勢力武将の列伝が全て汎用になった。NPCとはいえ、実在の人物(風魔小太郎、九鬼義隆など)であっても平然と自動生成の列伝が表示されるため、雰囲気がぶちこわしである。 さらには能力値も他の首領と大差ない凡将と化してしまったために他のシリーズに比べ、まるで頼りにならない存在になってしまった。 『嵐世記』パワーアップキットで追加された武将の多くは本作には登場しないが、顔だけ別の武将に使い回されている。シリーズ初期に観られたモンタージュ顔よりマシとはいえ、手抜きも甚だしい。 また『嵐世記』パワーアップキットの追加武将は戦国後期以降の武将が主だったので、「今作のパワーアップキットでは戦国後期のシナリオは追加されないのでは?」とスレで推測した者がいた。結果的に正解だった(*18)。 パワーアップキットも手抜きが多い。 たとえば、パワーアップキットで追加された大名家は少なくないが、専用の家紋は一つも追加されていない。元から家紋が用意されている細川典厩家(細川高国)などを除き、新規追加大名の家紋はメチャクチャになっている。例えば越後上杉家(本来は竹に雀→山内上杉家、扇谷上杉家用しかないため菊水で代用(*19))、吉良家(本来は二引両→古河足利家、足利将軍家用しかないため九文字で代用)など。 前述の通り、追加武将は300人でも全然足りない。また、シリーズ恒例の歴史イベント追加も、本作ではシナリオ毎のオープニングイベントしか増えていない。 CPUは、大名間以外は他勢力と友好を深めようとせず、城主同士で足の引っ張り合いばかりしている。家臣の懐柔もあまり行わないため、大勢力になるほど大名と軍団長・城主の関係が険悪になっている。プレイヤーにとっては謀略を仕掛けやすいので救済措置とも言えるが、おかげで武将が殺されやすくなっているため痛し痒しである。また、家臣プレイの場合、プレイヤーが家中融和を一手に引き受ける羽目になるため、忠臣プレイの難易度上昇に一役買っている(*20)。 農業や商業などは簡略化されているため、内政で国土を育てる楽しみを味わうには不向き。 上昇値も微妙で(軍団長や城主の場合)居城変更も起こるので効果の実感も満足に出来ない。 その為に経済力が貧弱な城だと最悪である。知行が満足に払えず兵力も増やせない上に忠誠も下がる一方→当然家臣や忍者(*21)の雇用も難しく謀略も満足に行えない→命令をこなせず大名や軍団長の不興を買って手討ちになることもある。 こういった城主が取れる手段がほかの城主(自勢力でなくても良い)から無心する事や海賊衆に貿易を依頼と言った物しかない。しかも城主(非軍団長)は常に収益の一割を献上しなければならない、更に軍団長の一存で物資を召し上げられることもあるのでさらに苦しい。 石高と商業の上限値が国単位で決まっている。 同じ国にある城の合計値が国ごとに設定された上限値を超えられないようになっている。 パワーアップキットの城編集で城のパラメータを変えられるのだがこの仕様が足枷になる。 同じ国にある城の石高を下げまくれば、そのぶんだけ高い石高を持つ城を作成することは可能。 開発段階で公開された仕様が、製品版でいくつか未実装になっている。 製品版では野戦は3対3、あるいは1対1の押しくらまんじゅうのみだが、開発中は他に奇襲を仕掛けられた。 また、製品版で評定を提案するのはプレイヤー軍団長・城主のみだが、開発段階ではCPU軍団長・城主が提案することがあり、プレイヤーが対応を迫られるシチュエーションが用意されていた。 これらが実装されていれば、よりゲーム展開に深みが出たと思われるため残念な話である。 総評 シリーズとしては珍しく、軍団長や城主としてのプレイも可能な、渋めの作品。 主君の大名の天下統一を補佐するのも、下克上で自分が成り上がるのもプレイ次第。 下剋上を売りにしているだけあり、外交や調略に重きを置いた造りになっている。 一方、戦闘や内政は簡略化されており、従来作とは大幅に勝手が異なっていることには注意した方が良いかもしれない。 余談 主君を補佐する武将・城主プレイは、後作では2016年の『信長の野望・創造 戦国立志伝』まで待つことになる。
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【TOP】【←prev】【GAME BOY】【next→】 信長の野望 ゲームボーイ版 タイトル 信長の野望 ゲームボーイ版 機種 ゲームボーイ 型番 DMG-NYJ ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1990-10-10 価格 5800円(税込) タイトル 信長の野望 ゲームボーイ版 名作シリーズ 機種 ゲームボーイ 型番 DMG-NYJ ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1997-7-25 価格 3800円(税込) 信長の野望 関連 Console Game FC 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 MD 信長の野望 全国版 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 SCD-R 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 全国版 MCD 信長の野望 覇王伝 3DO 信長の野望 覇王伝 SFC SUPER 信長の野望 全国版 SUPER 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 SS 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 バリューセットシリーズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 戦国群雄伝 PS 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット コーエー2002 SPRING PACK 三國志 VII 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット DC 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 Wii 信長の野望 革新 with パワーアップキット 信長の野望 革新 with パワーアップキット&三國志 11 with パワーアップキット ツインパック Handheld Game GB 信長の野望 ゲームボーイ版 信長の野望 ゲームボーイ版 2 WS 信長の野望 for WonderSwan GBA 信長の野望 駿河屋で購入 ゲームボーイ
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信長の野望・創造 with パワーアップキット パッケージ版/ダウンロード版 歴史 10,584円(税込)5.1GB 戦国乱世、クライマックス。圧巻の合戦絵巻。 戦国大名となり、天下統一を目指す歴史シミュレーションゲームの決定版「信長の野望」。 その30周年記念作品『信長の野望・創造』がシリーズ史上最大・最強のパワーアップを遂げる! システム、シナリオ、キャラクター、すべての面で新要素を多数追加。自らの手で戦国乱世のクライマックスを創造せよ! 配信日 2017年3月3日 メーカー コーエーテクモゲームス 対応ハード Nintendo Switch 対応コントローラー Nintendo Switch Proコントローラー タッチスクリーン対応 プレイモード TVモード, テーブルモード, 携帯モード プレイ人数1人 対応言語 日本語 CERO A セール履歴信長の野望・創造 with パワーアップキット 40%セール 6350円(40%off) 2018/12/21 00 00~2019/1/7 23 59 信長の大志はあれだけど 創造PKは野望をやるならやっとけって一本だと思うよ パッケージで買うには元から躊躇するような値段だったけど創造PKは中古もまた値上がりして新品価格とそう変わらないからね今 PS4でもまだ中古6~7000円以上する値下がりしにくいソフトだと思うよ創造PKは 携帯して寝転がりながらやれる野望は野望好きには堪らないらしい -- 名無しさん (2019-05-04 20 25 39) ちょうどセールで野望始めたわ これプレイ動画見ても地味だけど自分でやったら凄く面白くなるゲームだね -- 名無しさん (2019-05-04 20 25 56) 信長の野望・創造買ってみたけど、チュートリアルやっても何すればいいのか全然わからん…きっと、色々と行動のタイミングがダメなんだろうな。 自分の城からのびてる道を広げるんだ。すると進軍速度も増すし人口も増えやすくなる。 人口が増えると兵隊も増える。と、いいことずくめ。あとはおすすめマークみたいなのが ついてるのを適当にやればいい。 あと、信長勢力が一番強い(つまり簡単)。イベントも多く、イベントでは目的が城を 落とせとか出るのでそれに従えば序盤は攻め込まれたりする心配はあまりないし 攻め込まれるイベントは本能寺までは勝ちイベントだから問題ない。 -- 名無しさん (2019-05-04 20 26 10) 創造pk始めてみたけど面白い 小さな敵の城を大軍勢で渡り歩いていくの気持ち良い -- 名無しさん (2019-05-12 17 12 44) 名前 コメント
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信長の野望DS コーエー ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 発売日 2006年4月27日 価格 4,800円 真剣スレの住人が天界でまったりゲームの話をするスレ42より 360 :名無しさん必死だな :2006/04/26(水) 23 50 20 ID boWszl66 皆がテトリスに沸く中、颯爽と信長の野望DSを購入。 自作武将がかつてないスケールだな。 チンギス、三国志や一休さんにしんえもんさんの他にも、 既存武将の顔グラも使えるので、 家康と同じ顔の世良田二郎三郎が作れるのがPC版にはない魅力。 性別が男でも女性グラが使えるので、ヒゲ面の姫武将も作れる。 361 :名無しさん必死だな :2006/04/26(水) 23 52 03 ID wTLgTfB0 360 姫武将が出てから毎回思うんだが便利すぎ。 救済措置なら在野のオリジナル武将でもいいんじゃないかと。 374 :360 :2006/04/27(木) 00 12 39 ID Z2pIwcZZ とりあえず世良田二郎三郎、真田十勇士と百鬼丸を作って放置し、 上杉謙信のぶらりみちのく一人旅に出ることにした。 ひとりで東北を制圧するどころか、そのまま上洛を果たすことも可能な謙信は まさに毘沙門天そのものだな。
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信長の野望 Online メーカー コーエーテクモゲームス 発売日 2003年6月12日 対応機種 PS2.PS3.Windows コーエーさんの代表作、信長の野望??のMMORPG 戦国時代の日本を舞台にしている 拡張キッド 以下順次拡張キッドが発売されていった 飛龍の章 破天の章 [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 争覇の章 新星の章
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信長の野望 嵐世記 【のぶながのやぼう らんせいき】 ジャンル SLG 対応機種 Windows 98~XPXboxプレイステーション2 発売・開発元 コーエー 発売日 【Win】2001年2月10日【Xb】2002年2月22日【PS2】2002年4月4日 レーティング CERO 全年齢対象(*1) 判定 賛否両論 ポイント ターン制からの脱却諸勢力貢ぎゲー歪すぎるゲームバランス良くも悪くも毛色が違う作品 信長の野望シリーズ 概要 特徴 ネタ 評価点 問題点 総評 余談 概要 『信長の野望』シリーズ9作目。全国が1つのマップで表現されるいわゆる箱庭内政だった前作『烈風伝』から大幅にシステムを変更し、新たな戦国歴史シミュレーションとして生まれ変わった。 特徴 諸勢力の登場 本作から「国人衆」「水軍衆」「忍者衆」といった大名勢力以外の諸勢力が登場するようになった。それぞれに大きな役割が与えられており、これをうまく取り込むことで有利に戦を進めたり、他勢力に工作を仕掛けるといったことが可能。また、一部の武将(風魔小太郎、百地三太夫など)は諸勢力の要人に変更されており、要請のあった時に味方をするといった立ち位置になった。ただし、諸勢力と親密になった後に同じ出自(*2)を持つ武将を遣わせることで登用することもでき、今までのシリーズ同様に使うこともできる。 国人衆:各国に登場するため、数が多い、一揆を起こすこともあるが、親密になると国内の警備や特殊な技能による助けが得られる。 寺社衆:一向宗や切支丹などといった宗派が存在し、親密になると関係が悪化する宗派が存在する。 水軍衆:海賊行為や貿易、本州以外の国を攻める際の軍の運送を行う。時折、隣接する他の水軍衆と争うことがあり、唯一、諸勢力間での勢力の変動が起こりうる。 忍者衆:忍者を借りることができる。他勢力の情報を知るには忍者を送る必要がある。忍者はその他の工作にも使用。 自治都市:いわゆる商人。家宝などの取引をするには親密になる必要がある。 「国人衆」「寺社衆」「水軍衆」は戦争に加勢することもあり、部隊を休ませる拠点を提供したり、敵の城を落とした際はただちに献上してくれるなど戦争においても非常に重要な存在となる。 基本的には物資を送る事で友好度を上げるが、「水軍衆」「寺社衆」「自治都市」などに自家の宣伝をしてもらうことで複数の諸勢力の友好度をまとめて上げることができる。これを使うと物資と手間の両面で楽になる。 逆に仲の悪い他勢力により、敵対工作を行われると一気に複数の諸勢力との友好度が下がって一揆や略奪などの妨害を働かれるようになり、非常に厄介な存在となる。 物資を送り続けることで諸勢力の規模が増加する。「忍者衆」や「水軍衆」は規模が増加することにより、貿易や雇える忍者が増えるといった効果が得られるため、特に重要。 諸勢力と親密になれる勢力は1つだけなので、他家に先に親密になられた場合、妨害工作をするなどして下げる必要がある(PKバランスでは友好度の自然低下も発生する)。 奉行制度と知行の復活 本作では箱庭内政は採用されず、シリーズ初期の頃のような数値を上げる内政システムに戻った。 商業、開墾、警戒等に奉行を決めておき、毎ターン、自動で実行される。 商業や改修の数値を上げると内政メイン画面の城・城下町の景色が変わっていく。 武将への俸禄は『覇王伝』以来の知行制となり、開墾で開拓した石高を知行として武将に与えることで賄う。知行を与えることでその武将が動員できる兵士が増加し、忠誠も増加するが、収入が減る。 知行の加増は『覇王伝』の論功行賞のような形で行われるが、システムが大幅に簡略化されている上に自動化も可能なので、煩わしさは軽減されている。 戦後の捕虜を登用する際にも知行が必要となり、今までのシリーズのようにとりあえず登用していると、あっという間に家臣の知行で領地が食いつぶされてしまうため、人材の取捨選択が重要になった。 捕虜に一度登用を断られても、より高い知行を払う事で登用に成功することもありうる。 計略や諜報は武将が直接行うのではなく「忍者衆」より借り受けた忍者を派遣し、忍者に指示をすることで行う形になった。 武将のパラメーターの見直し 戦闘力と采配に分かれていた軍事パラメーターが采配に統一、そのために戦闘力が低いが采配は高い「今川義元」や「大内義隆」などの武将が強くなった。 上杉謙信のみ采配が125と図抜けて高く設定されており、他の武将との一線を画す存在になっている。 前作では知謀が17だった石田三成も、81に上がっており、不遇だった評価も見直されている。 兵科適性の廃止、兵科への個性は「槍衾」「突撃」といった技能で表現されるようになった。 死因の要素が追加された。「戦死」に設定されている武将は、没年を超えても生きる事が出来、年齢によって死亡判定が発生する。 それまでのシリーズでは、武将の寿命はマスクデータで定められていたが(*3)、本作では武将の没年そのものが死亡判定に使用されるため、武将の寿命がより史実に近い形になった。病没した武将は家宝で延命しなければ史実における没年から数年以内に死亡する。 このため、生没年が不詳だったり不明である武将でも明確に生没年が設定されている。もちろん架空のものではあるが…。 また武将が病死する前に病気で体調を崩すようになり、健康体の武将がいきなり病死するといった不自然さが緩和されている。 リアルタイム合戦 ターン制の合戦システムが廃止され、リアルタイムストラテジーのシステムを取り入れたものとなった。 リアルタイムに変化する戦況を見極めて部隊のそれぞれに指示を与え、見守る形となる。 戦場は『天翔記』のように複数の城が巻き込まれる形となり、一度に複数の城を取ることができるようになっている。 正確には国(尾張、美濃など)の単位で戦場となるため、出陣先の国に自国領がなければ自分の国の城が取られることはない。 1つの国に、隣接する複数の国の大名家が同時に攻め込むこともある。 国の中に城がある各大名家や諸勢力は、合戦開始時にどちらの陣営に味方するか、あるいは中立を保つかを選択する。プレイヤーの城がある国で他大名家同士が合戦になった場合も、プレイヤーが立場を選択できる。 複数の大名家が1つの国の中で戦うため、2つの大名家が潰しあった後に残った友軍の大名家が漁夫の利的に城を総取りすることもあり得る。 部隊は拠点への攻撃や味方部隊の壊滅、時間の経過により士気が減少していき、下がりすぎてしまうと強制的に退却してしまう。 士気は防御力にも大きな影響を及ぼすため、1部隊でも壊滅するとすべての部隊の士気が減り、なし崩し的に軍が崩壊することもしばしば、 士気を回復させる為には、荷駄隊の陣か友好拠点(*4)で部隊を休ませる必要がある。 そのため、他国を攻めるには戦前に足がかりとなる拠点を得るべく他大名や諸勢力に対する下準備が必要となり、下準備無しにいきなり他国を攻めるのはよほどの戦力差が無い限りは無謀とも言える仕様となっている。 なお中立を宣言している勢力に攻撃すると、反撃してきて敵側につく場合と、慌てて味方になってくれる場合がある。 他国を攻める場合、あらかじめ忍者を潜伏させていなければマップ全体が雲で覆われてしまい、一度通った場所以外の地形が把握できなくなる。突如敵部隊と遭遇するといった危険もある。 また、悪天候の場合も視界が悪くなり遠くの敵部隊を把握しにくくなる。 いくつかの部隊をまとめて陣形を組むことも可能、陣形を組んだ状態では部隊の能力を上げる「強攻」をかけることが可能。 ただし、味方拠点の数の回数までしか実行できない上に、一定時間経過すると士気が著しく下がる。 システムの仕様上、本作はソロプレイ専用となっている。 BGM供給形式の変更 前作まではBGMは全てCD-DAで演奏されていたが、本作からは音楽ファイルによる演奏に変更された。 これにより、メディアの収録時間の制限から解放され、長い曲や曲数そのものが大幅に増加、また、ディスクドライブの劣化による音飛びといった問題点からも解放されるようになった。 前作では曲数自体は多いものの、時間自体は短く、尻すぼみ気味に終わってしまう曲も少なくなかった。それ以前のシリーズにおいても、収録時間の都合上、『天翔記』のように途中でCD-DA形式になったことで曲数自体が減らされたこともあり、長年抱えていた問題の1つであった。 CS版においてもPC版と同一の音源となったのも本作からとなる。 反面、それまでのシリーズでは可能だったCDメディアから直接BGMを聞くことができなくなっており、好きなBGMを聞くためにはひと工夫する必要がある。 ネタ 本作では何故か選択肢の全てが大名のセリフとなっている。 登用を断られる度に「なんと!?なら知行○○でどうじゃ?」と真顔で驚いたりするため、シュールな世界観を作っている。 特に、忍者を借りる際の「普通の忍びでよい」と「とにかくくのいちを借りたい!」はネタとして語り継がれている。 水軍衆同士の海戦で敗北した頭領が戦死することがあるが、何食わぬ顔で同名の別人が後釜に座っている。 評価点 武将の数とシナリオの充実 『天翔記』以来の「信長の誕生」シナリオが復活した。また、パワーアップキットを導入し、キャンペーンモードをクリアする必要があるが「大坂の陣」のシナリオも存在する。 それに伴い、マイナーな武将や大名家が大量に追加され、ファンを歓喜させた。「信長の誕生」シナリオをとっても『天翔記』に比べてかなりの武将や大名家が増加しており、ボリュームアップしている。 伊賀の「森田浄雲」は能力が総じて低い上に大名オンリーというドMな勢力となっており、上級プレイヤーに好まれた。 「大阪の陣」がプレイシナリオとして扱われているのは珍しく、『創造 戦国立志伝』で扱われるまではシリーズでも唯一だった。 コンシューマ版では前作に引き続き、「諸王の戦い」シナリオが追加されている。一部、武将の変更こそあるが、再び「チンギス・ハーン」や「ユリウス・カエサル」が入り乱れるカオスな戦国が繰り広げられる。 諸勢力 忍者衆から忍者を借り受けて情報を収集する、国人と交渉して一揆をやめてもらうといった実際の歴史で行われてきたことがゲーム内で行えるようになり、現実に近いプレイが行えるようになった。 水軍衆を使って、本州からの敵軍を差し止めるといった戦略を取ることもできる。 検地を行うことで国人との関係の悪化と引き換えに石高を得るということも可能。国人領を完全に奪うと、その国の国人衆は滅亡する。 伊賀衆、甲賀衆といった忍者衆の宗派や三島水軍といった著名な集団がゲーム上に登場するようになったのも大きい。 国人衆、寺社衆、水軍衆、忍者衆は、「親密」状態で同じ出自の武将を派遣すると、頭領を家臣として登用できる。これにより、事実上武将数が足りなくなることはない。 諸勢力武将は3タイプが存在する。1.実在人物で、固有の顔グラフィックと生没年を持つ通常の武将。2.実在人物だが、顔グラフィックは汎用で、どの年代のシナリオにも登場するため生没年もデタラメな汎用武将。3.諸勢力用の架空の人物。列伝も汎用。やはり、どのシナリオにも同一人物が登場する。 幕府の要素と役職も実装されている。 大名家の1つの扱いに過ぎなかった足利家が将軍として他家に役職を与えたり、討伐令を出すことができる。 なお、幕府役職は室町幕府仕様で、「大坂の陣」シナリオの徳川家でも、江戸幕府の役職になる訳では無い。 パワーアップキットの追加要素 シリーズ初の「歴史イベント作成」が可能となっている。 セリフ、条件、結果等の内容を事細かに設定する事が出来、自由度は高い。歴史イベントの作成は本作の他には次回作の『蒼天録』および『創造・戦国立志伝』でしか採用されていない。 ゲームに使用されていない色が化けるといった制限があるが、登録武将の顔にBMPファイルを使用する事が出来る。 旧作の要素の発展 『覇王伝』からの知行と論功の要素を受け継いで発展させた他、『天翔記』以降、ゲームのテンポの阻害になるとして無くなっていた他国の諜報の概念を復活させたり、地図上の表示がリアルな日本地図ではなく、『武将風雲録』以前の物に似ている(*5)など、あえて旧作の要素を取り入れている部分を評価する声もある。 軍団システムも改良されており、大名の血縁が軍団長の場合は手動で動かせるようになった。 問題点 諸勢力が強すぎる 諸勢力を味方に付けなければ有力な大名でも手こずるバランスとなっているため、プレイヤーはひたすら諸勢力に物資を貢ぐ事になり、本作はよく「諸勢力貢ぎゲー」と揶揄される。 当時の攻略本では、大名たちによる諸勢力への貢ぎっぷりを「選挙目前の国会議員」と揶揄されている。 懐柔しなければ徹底して邪魔をしてくるため、無視することができず、さらには国人衆以外はプレイヤーの手で滅ぼすことも出来ない(国人衆のみ検地の繰り返しで滅ぼすことができる(*6))。 一向一揆を起こされた場合も戦争となるが、下手な小大名が滅亡するほどの兵力や武装を抱えている。 戦闘で諸勢力の部隊を壊滅させて拠点を落としてもあまり意味がない。 物資と石高が足りなさすぎる 武将の知行に対し、石高が不足する傾向になり、後半になるに連れて知行不足による不満が頻出する。 今までのシリーズ同様、采配の低い武将に知行を与えて兵力を増やした所で戦闘では役に立たないため、あまり意味が無い。 知行を与えると収入が減るため、諸勢力に払う物資が捻出できないというジレンマに終始悩まされることになる。 加増要求を無視すると忠誠が下がり、裏切りや出奔が発生する。本作では裏切り、出奔の頻度が多めである。戦国をシミュレートしているとも言えるが…。 今作では功績がないと加増できないので加増させるために働かせている間に出奔ということも頻発する。 パワーアップキット(家庭用)では米や金で補えるようになったがレートが高いので焼け石に水である。 内政担当には加増しすぎない、出奔されても構わないような無能武将の知行は没収するなど、効率重視のプレイに徹すれば大きく不足することはないが、そのような冷酷なプレイスタイルを望まない人もいるだろう。 合戦システムに粗が多い 敵はとにかくこちらの総大将の本隊ばかりを集中して攻撃する傾向があり、慣れない内は兵力差があろうとあっという間に総大将が壊滅して敗北しやすい。 本作では支隊により、最大1000人(200×5隊)の部隊を率いることができるが、CPUは支隊を無視して本隊(200人)だけを攻撃するため、兵数が多いはずの部隊といえどあっという間にやられてしまう。 逆に敵を1部隊でも倒せば全部隊の士気が下がりそのまま勝敗を決することが多く、強攻で1部隊を全員でリンチ → なし崩し、という展開になりやすい。 この思考を逆手にとって総大将を囮にし、向かってきた敵を各個撃破することで敵軍を壊滅させやすい。 命令通りに動かずに変な動きをして敵を取り逃がしたりすることもあり、全体的に大味な印象を受ける。 「混乱」といった戦闘技能は自動で使われるため、使って欲しい時に使えない事も多い。 ただし、一度でも発動すると、一気に複数の部隊が動けなくなり、士気も同時に下がるので、そのまま1部隊を壊滅 → なし崩し(ryとなり、バランスが極端である。 CPU用のチート技能を持つ武将もいる。特に上泉信綱は「どんな名将の部隊でも触れるだけで一度に部隊の半数以上の兵を倒す」といったヤケクソな設定がされており、脅威。 鉄砲・弓が強力。 鉄砲や弓で攻撃された部隊は士気がどんどん下がる。混乱も引き起こしやすい。弓隊を多めにしておき、少数の騎馬や槍隊で敵を足止めしながら背後から撃っていれば敵が次々撤退していく。 本願寺(一向宗)が強すぎる 本願寺家との戦闘になると一向宗が必ず本願寺側に回る(しかも、一向宗は諸勢力なので戦闘で壊滅させても、次の戦闘では復活する)。 鉄砲隊が非常に多い(一向宗含む)。本作では鉄砲で攻撃されると士気がみるみる下がるので非常に強力である。 やたらと拠点が固い。鉄砲伝来前のシナリオであっても、石山本願寺などの拠点が異様に固く、1度の戦で落としきれない。 自勢力内の一向宗が一揆を起こし、大名化することがあるが、その際に自動的に本願寺家に従属する。仇敵になってしまった諸勢力とは交渉もできなくなるので、いずれ発生する一揆に備えるしかない。 対一向宗の戦闘BGMがトラウマ級に怖い …といった要素から本作の本願寺家をシリーズ最強と称する声は多く、信長が勝利するのに10年かかった強さをシミュレートしている。 荷駄隊が役立たず 最小の兵力しか持てず、移動力や守備力が最弱なので敵との乱戦ではすぐに倒されてかえって自軍の士気を落とす原因となる。 一応士気回復砦を建築することができるが自分は動けなくなるし自部隊の士気は回復しないので結局お荷物となる。士気は一時的なら総大将の鼓舞で補えるし、奪った城や脅迫、懐柔した諸勢力拠点で回復できるので荷駄隊を作る意味が無い。 また、前作よりも部隊壊滅時に武将が討ち死にしやすくなっており、すぐに壊滅する荷駄隊は命がけ。 総評 信長の野望は奇数の作品でシステムをがらりと変更し、偶数の作品でそれを発展させる傾向にあった(*7)(*8)。 本作も『将星録』『烈風伝』の流れを切り、新たにシステムを刷新した作品となるが、好評だった前作から見ると変更点が多く、全くの別ゲーになってしまい、評価が低い作品となってしまった。 好評だった箱庭内政を廃止し、戦争も粗の多いリアルタイムに変えられ、不足する石高からなんとか物資を捻出し、諸勢力にひたすら貢ぐ、という点が目につきシリーズの中でも特に不人気であり、クソゲー寄りな評価を受けることが多い(参照)。 ただ、『天翔記』から『烈風伝』までの作品には見られなかった戦国のリアリティを追求し、組み込もうとした形跡が随所に見られ、歴史シミュレーションゲームとしては正しい変更とも言える。 同様の試みをして失敗気味に終わってしまった『覇王伝』と似た立ち位置にいるが、本作で初めて実装された「諸勢力」や「リアルタイム合戦」といった要素は、以降の作品でも形を変えながら引き継がれる。 結果的に定番化したところから、本作の試みは全くの的外れではなく、バランス次第では良作となりうる可能性が秘められていたとも言える。 本作と次回作の『蒼天録』をもって、信長の野望の「記、伝、録」の伝統(*9)は終了し、良くも悪くも本作はシリーズの転機となった。 余談 前作までは信長の野望のCS機への移植はハードの性能故に武将数や城の数などの減少といった劣化要素を孕んでおり、それをCS専用の要素(専用のシナリオなど)で補っていた。 しかし、本作の移植からはハードの性能がゲームに追いつき、ほとんど劣化要素がなく、さらにはWin版での不満の多かったシステムの改良(*10)や追加シナリオ(*11)といった強化要素が多く含まれるようになった。 そのため、PCユーザーはコンシューマーユーザーの為の有料デバッガーであると非難されることが多くなってしまった。 この問題は信長の野望に限らず、『太閤立志伝』や『三國志』シリーズでも散々言われていたが、近年はCS版とWin版が同時に発売されるようになり、一定の解決をしたと思われる。
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信長の野望 将星録 【のぶながのやぼう しょうせいろく】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 95~XPWindows8.1、10(steam)プレイステーションセガサターンドリームキャストプレイステーション・ポータブル 発売・開発元 光栄 発売日 【Win】1997年3月【PS】1997年11月27日【SS】1998年4月2日【PSP】2005年12月22日【Steam】2017年7月26日 レーティング CERO B(12才以上対象)(*1) 判定 なし ポイント シリーズ初の箱庭内政武将&城数が激減箱庭内政以外の様々な要素は厳しいクソゲースレスレの危うい出来 信長の野望シリーズ 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 『信長の野望』シリーズ7作目。 戦国時代の大名となって全国を統一する目的は変わらないが、前作『天翔記』までの流れを切り、新たなシステムに刷新された。 特に本作を象徴するシステムとして日本全体を巨大なマップに見立てた箱庭内政の要素が挙げられ、以後のシリーズにも影響を与えている。 また、BGM担当が前作までの菅野よう子氏から山下康介氏へと交代した。以後、山下氏はシリーズ13作目の『天道』まで担当し続けた。 特徴 本作では日本全体がクォータービューで表現される1つの巨大なマップになっており、そこに城や町並みなどが点在する形になっている。 本作では「内政」や「軍事」といったコマンドを実行するのではなく、「城」から武将一人で結成される「ユニット」を作成して移動させて命令を与える形になっている。 「委任」や「人事」といった一部のコマンドを除いて、大半のコマンドは「ユニット」を使って行うものとなっている。 + ユニットの説明 軍勢 第1~5部隊で構成される戦闘用のユニット、部隊にはそれぞれの位置や兵科を設定でき、第1部隊が全滅すると壊滅となり、武将が捕虜になるか、移動ユニットに解体される。敵の「軍勢」や「城」を攻撃したり、内政中のユニットを攻撃出来る。また、点在する「金山」の確保も軍勢ユニットで行える。 輸送 兵士や物資などを運ぶ。消耗した軍勢ユニットの軍備を補充したり、城から城へと物資を輸送したりと使用用途は様々。「軍勢ユニット」に攻撃されると「移動ユニット」に解体されてしまうので護衛は必須。 開墾 兵糧収入を上げる施設「水田」「畑」をつくり、河川に対して「治水」を行うことも出来る。 商業 金収入をあげる施設の「町」と「関所」を作れる。「関所」は他国の「間者」や「使者」を捕らえることがある。 建設 城の「改修」や兵士の増加量を上げる「村落」を作れる他、施設の廃止を行う 使者 外交の使者、他国の城に隣接する事で「外交」コマンドを行う事が出来る。コマンドの失敗で捕らえられたり、解体されることもある 間者 謀略用ユニット、「忍者」の特性をもつ武将なら移動力が高い「忍者ユニット」になる。他国の城に隣接して様々な謀略コマンドを行う事が出来る。コマンドの失敗で捕らえられたり、解体されることもある 移動 特別な効果は持たないが移動力がとても高い。武将を城から城へ移動させたい時に結成する他他のユニットが解体されるとこれになる 「商業値」「開墾値」といった内政パラメーターもなくなり、城の「収入範囲」に存在する「町」や「畑」といった施設から定期的に収入が得られるようになっている。 施設を開発するには開発を命じてから数ターンが必要(武将の内政値によって期間は変動)。1ターンは1ヶ月で表現され、12ターンで1年が経過する。 「町」と「水田」は開発を重ねることで最大3レベルまで上昇し、収入を増加できる。ただし、「水田」は近くに「治水」された河川が必要となる。 河川が近くにない地域の場合はレベルアップの出来ない「畑」に限定される為、兵糧の収入が上げにくくなるといった特徴がある。 「徴兵」コマンドもなくなり、「村落」を増やす事でターン毎に「兵士」が増えていく。 これまでのシリーズと同様に「兵士」が増えると俸禄として支出が増えるので闇雲に「村落」を設置しても「兵士」を賄えなくなってしまう。状況に応じて「村落」を潰して「畑」にするといった臨機応変の対応が必要となる。 「城」を「改修」して「防御度」を上げると「城規模」が上がって「収入範囲」が拡大していく。「収入範囲」が他家の「城」と重なる場合は早い者勝ちになる。 「城規模」の増加にともなって城に雇える兵士の最大数も増加する。 他家への侵略は「軍勢ユニット」で行う。「軍勢ユニット」同士が攻撃すると「野戦」となり、「城」に対して攻撃をかけると「攻城戦」となる。 「野戦」は互いのユニット同士の部隊(最大5)が隣接して直接攻撃しあう形になっている。1ユニットにつき、最大9マスの中に部隊が配置され、攻撃時の方向などが反映される。 その為、攻撃した(された)方向によっては総大将である「第1部隊」が前線にむき出しになる危険性もあるので、結成時の配置は重要。裏を返せば寡兵でも敵将の「第1部隊」を積極的に叩けば逆転も可能。 また、背面や側面から攻撃をかけることで奇襲攻撃となり、1ターンの間、敵部隊の行動を無効化出来る(通常攻撃でも反撃を受けない)他、大きく防御力が落ちた状態で戦える為、非常に優位に立てる。 「攻城戦」には最大4ユニット(最大20部隊)が参加できる。また、「城」を完全にとり囲んで待機を続けることで収入を絶ち、兵糧攻めを行うことも出来る。 城内に点在する「城門」をこじ開け、「本丸」の防御度を0にすると勝利。しかし城内の「城門」の前にある「防御ポイント」に部隊がいれば、全滅させなければ「城門」を攻撃することは出来ない(*2)。 「軍勢ユニット」は毎ターン手持ちの「兵糧」を消費するので「輸送ユニット」を背後につけておく等して「補充」をする事も大事。それまでのシリーズ以上に兵站の概念が重要視されている。 武将の「移動」や「外交」もユニットを使って直接移動する形になった為、離れた城へ行く際にはそれなりに時間が掛かるようになった。 「朝廷」は京の「京都御所」に行かなければ行えないので、九州や東北等の勢力が官位を得るのは非常に大変。 「ユニット」が任務に失敗すると「移動ユニット」に解体され、自身の居城へと移動する。それまでは「移動」以外のコマンドをその武将に与える事が出来ないので、遠くの城から出陣させる際等は帰還する時間や場所を考える必要がある。 歴史イベントの一部は実写によるムービーで表現される。「三矢の教え」等が該当。 「山崎の戦い」の場合、敗れた明智光秀が落ち延びるパターンと、討ち死にするパターンで2つのムービーが用意されている。 発売当時は「明智光秀 = 南光坊天海説」が巷で語られる事が多く、それに則ったものと思われる。 パワーアップキット(以下、PK)を導入すると信長の日常エピソード(「信長の味付けの好み」やら「信長と無辺」)といった他のシリーズでは見られない風変わりな歴史イベントも発生する。 評価点 直感的な箱庭内政システム それまでの数値との睨みあいから脱却し、領土の発展具合が視覚的にわかるようになった。プレイヤーによって十人十色な城下が作れる。 施設同士の相性といった面倒な要素もほとんどなく(河川と水田ぐらい)自由な町並みを作れる。 単純に町を置いたら「金収入」が増える、「畑」を置いたら「兵糧収入」が増えるといった至極わかりやすく、UIもシンプルなため、SLG初心者に好まれた。天下統一をそっちのけで町づくりに励むユーザーも続出。 同時にそれまでのシリーズでは軽視されていた兵站の概念や、兵糧攻めを行えるようになったという点も見逃せない。 土地と土地の距離も重要となり、特に東北地方は「城」と「城」との距離が長い上に移動力を大きく落とされる山岳地帯が多く、冬になると豪雪によって行軍しづらくなるといった点も再現されている。 山下康介氏による重厚な音楽 菅野氏とはまた違った作風で戦国の雰囲気を十二分に醸しだした重厚なBGMでゲームを盛り上げてくれる。 内政時のBGMは次作『烈風伝』と同様に大名が現在いる居城の地方によって変化するが、本作の場合は気に入ったBGMに固定する事が出来る。 問題点 戦闘システムが粗い 「野戦」は攻撃側が有利すぎて「先に殴ったもの勝ち」になりやすい。優秀な武将であっても側面や背面から襲われるとあっという間に兵が減る。 それまでのシリーズの「野戦」と違い、初手からほぼすべての部隊を攻撃できる上に、攻撃側の全ての部隊が行動を終えてから守備側のターンへと移るという仕様のため、攻撃側が圧倒的に有利になっている。加えて、奇襲攻撃を行った場合、守備側は向きを持ち直すのに全ての部隊の行動が消費される為、じつに守備側は攻撃側が最大10回行動するまでの間、何も出来ずに殴られっぱなしになる。その為、奇襲をかけて守備側の「第1部隊」をひたすら射撃すれば凡将でもノーダメージで敵大名の撃破が容易という大味なバランスになっている。 例外的に「武田信玄」と「真田幸村」のみ、「第1部隊」を壊滅させても影武者という事で別の部隊が「第1部隊」として復帰する為、非常に手強い。 「攻城戦」は逆に守備側が非常に有利。というのも攻撃側が「城門」にはりつけるのはせいぜい2部隊であり、残りの部隊は後方で控える事しか出来ず、「改修」で「防御度」が上がっていれば、なかなか門を突破することは難しい、その上で防御側の迎撃が強すぎるのも問題。特に「曲輪」「本丸」に武将の部隊が配置されると、武将の足軽(鉄砲)適性に応じて攻撃回数が増える(そこそこの適性である「C」でも3回、「S」ならば6回も1ターンに攻撃出来る)為、1ターンの内に門を開けて「曲輪」にいる武将の部隊を全滅させなければ、防御側のターンで「本丸」と「曲輪」からすさまじい回数の矢弾が撃ち込まれ、門にはりついた部隊は綺麗に溶けてしまう。その為、戦闘力や適性が高い猛将に城を守られると絶望的で、さらに複数の武将が配備された城となると十倍以上の軍勢だろうが容易に返り討ちにされる。 「開門」や「混乱」で部隊や城門の無力化を試みることもできるが、失敗すれば次のターンで確実に溶かされるわけで……。 コンシューマー機の無印版では「攻城戦」がカットされるという異例の事態になった。 「兵糧攻め」は包囲した所で兵糧の消費量が少なく、普通に行えば兵糧が尽きるまでに年単位の時間がかかるので行いづらい。 箱庭システムの不満点 ユニットが1武将で結成される都合上、完成までに時間がかかってしまう。さらには任務が完了した際に報告が無い等、若干不親切な点も。 河川を治水したい場合、「ここからここまでを治水する」といったことは出来ず、1マスずつ移動させて「治水」を行わなければならないため面倒。 次作では予め、開発計画を立て、複数の武将でユニットを組める為、これらの不満点が改善された。 武将数と城数が激減 前作無印に比べると登場武将は1000人(史実姫16人含)から700人にまで減ってしまった。『覇王伝』無印の818人よりも少ない。 城の数も214から64と3分の1以下になったが、それでも移動の手間や攻城戦の難易度からゲームのテンポはむしろ悪化している。 前作までで武将数が増えていったのは、開発機種が8ビット機から16ビット機へと移行していた時期でデータ量を多く扱えるようになったことや、それに伴うシナリオ本数の増加で年代の幅が広がったためであり、本作では武将・城の数ともにゲームシステムにバランスを合わせたために減少させたとしている(*3)。 前作まででプレイヤーとして選択出来ていた一部の小大名などは選択出来ず、支城の上に「軍勢ユニット」として存在するだけの独立勢力として扱われており、マイナー大名プレイを好むプレイヤーは涙を飲んだ。(*4) シナリオの数も減少している。前作にあった「信長の誕生」と「関ヶ原前夜(PC版PK限定)」シナリオがなくなったため、扱われる年代も「信長の家督相続」から「本能寺の変」(PKを含んでも豊臣家の「天下統一前夜」まで)までと狭くなった。 また、武将の顔グラフィックも「本作の新規描き下ろし」「前作の流用」に加え、何故か「『覇王伝』に先祖返り」した武将が多数いる。(*5)特に『覇王伝』に先祖返りした武将の顔グラフィックはハードによる色使いや、タッチの差から違和感がある。 軍団システムの消滅 前作では多数の城を「軍団長」に任せてまとめて委任することが可能だったが、本作ではその概念が廃止され『覇王伝』以前の城の一つ一つを委任する形に戻ってしまった。 快適であり、史実の再現の面から見ても好評なシステムだったため、廃止が惜しまれた。 移動が面倒くさい 自国の城から城へ移動するにも「移動ユニット」で行わなければならない。移動力こそ高いものの、場所によっては数ヶ月かかることもザラなので殊更面倒。 特に「越後」や「東北地方」を攻める場合は、マップの広さと山岳地帯の多さで移動が非常に面倒。さらに冬になると豪雪で移動力が落ちてしまい、数年単位の時間が平気で掛かる。 軍勢ユニットの移動が面倒なのは次作でも言われているが、本作の場合はいとも簡単に戦闘に負けてユニットが解体されやすいため、僻地を攻める難易度は相当なもの。 PK要素が微妙 本作のPKは標準的なPKの内容(*6)の他は、「年表」と盗賊イベント(最大勢力から物資を盗む)、早刈りコマンド(「軍勢」が「畑」から兵糧を得る)の追加にとどまっており、わざわざ導入する価値があるかと考えると微妙な所。 オリジナルの新武将を作る事ができない。PKが発売された『覇王伝』以降の作品で新武将を作れないのは本作のみとなっている。 また、PKで追加された武将もいない。PKが発売された『覇王伝』以降の作品でPK追加武将がいないのは本作のみである。 総評 箱庭システムは以後のシリーズにも大きな影響を与えるほどの名システムだったが、出来の悪い戦闘システムや、武将数と城数の激減、ゲームテンポの悪化など目を瞑れない問題が多く、前作の売上累計22万本から大きく数を落とし、16万7千本に留まった。シリーズ中でも本作は『覇王伝』『嵐世記』と並んで不人気とされる事が多く、微妙な立ち位置にいるシリーズである。とはいえ、箱庭システムの持つポテンシャルはたしかなものであり、本作の欠点を踏まえて改良を加えた次作はシリーズの中でも人気が高く、良作として評価されることになった。 余談 本作でも「前田慶次」が武将として登場(*7)する。本作発売時期には慶次が主役の漫画作品『花の慶次』の連載はすでに終了して久しかったが、その間に知名度はかなり上がったと見え、シリーズ最新作まで連続出場を果たしている。「松風」を所持して突撃をした時に専用のセリフが用意されている他、戦闘能力も「上杉謙信」についで最強クラスと優遇されており、漫画さながらに無双することが可能(*8)。 Win版はMeまでの対応となっており(*9)、近年のPCでプレイするには相性が悪く、PKを含めたバージョンで遊ぶのは至難の業となっていた。その為、一応XP上でも動作していた前後作に比べるとプレイするハードルが高かった。また、信長の野望30周年記念の『信長の野望』歴代タイトル全集にはWindows XP以降のOSで動作する「WithPK」が収録されたが、初期バージョンではBGMのトラックが滅茶苦茶になるというぞんざいな扱いを受けた(後にアップデートで修正)。 後にSteamで配信されるようになり、Windows 8.1以降のPCでもプレイが可能となったため、上記の問題点は解決された。 実は(オンライン作品を除く)『信長の野望』シリーズの中で唯一のレーティングがCERO B(12歳以上対象)の作品である(2022年現在)(*10)。PSP版発売に伴い、設定された。
https://w.atwiki.jp/nintendo_vc/pages/552.html
スーパー信長の野望・全国版 スーパー信長の野望・全国版データ 概要 他作品との関連 データ コーエー:2008年12月24日配信 光栄:1993年08月05日発売 ジャンル:SLG プレイ人数 1人 コントローラ:GC・クラコン 販売ポイント:1000Wiiポイント 使用ブロック数:17 概要 他作品との関連 VCで配信されているソフト VC配信が期待されるソフト信長の野望・全国版?(FC) 信長の野望・全国版?(MSX) 信長の野望 武将風雲録?(FC,MD,PCE,MSX) スーパー信長の野望 武将風雲録?(SFC) 現在入手できる中でお勧めソフト信長の野望DS2
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/12959.html
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